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【‡Another Story‡】
2014-01-22 Wed 00:17
【‡Another Story‡】

―世界の破片の一つの片隅に残る物語―



それは、ある双子が生れ堕ちた事により
時間を刻み始める

しかしその双子は後に引き離される事になる

何故なら双子は、国にとって呪われた忌子であると
魔術師から伝えられていたからだ

聖騎士であり、秩序と信仰を重んじる父親は
その双子を殺そうとした…
だが…

母親が父親に隠れて双子を連れ出し
アンブラの腐海の森に隠したのだった

元々、愛の無い政略結婚によって強制的に連れてこられた母親は
人々の目を忍んでアンブラの腐海の森奥深くで
双子を愛し、育てていた

数年の時が流れ、双子はすくすくと育った
母と双子の兄妹、生活は貧しくとも幸せだった

…父親が行方を知るまでは…

母親は双子を父親の手から守ろうとしたが
その為に命を落としてしまう

兄は母親に暖炉の奥に隠されていた為
父親に見つかりはしなかったが、
双子の妹は父親が率いる騎士団に連れて行かれてしまったのだ

やがて静寂が訪れた夜、変わり果てた
母親だったものを少年は強く抱きしめた

そして、父親を討つべく剣を手に取る

―遠く果てしない道のりを、ただひたすら少年は進んだ
その途中、幾たびも試練が襲うも、やがて少年は青年になる程に
多くの時を刻んでいた

そして、騎士団に反感を持つ者達と出会い、
同じ目的を掲げた仲間もできた

憎しみこそ、忘れる事はなかったが

その時間は青年にとって、
大切なものとなっていったのだ
ただ一つ、離れ離れになった双子の妹を想いつつも…

―――――――時を同じくして――――――――

あの日、あの時、父親に見つかり、騎士団に
連れて行かれた双子の妹も、
少女から立派な乙女に成長していた

だが、その身に纏うのは鋼の鎧と剣…
その姿は、かつての面影は殆どなく、
父親によって兄を殺す為に育成された騎士そのものだった

もちろん、父親の愛などは無く育てられてきた彼女は
父親に認めて貰うことだけが、唯一の生きる意味となっていたのだ

双子の兄の存在を何処かに感じながらも
父親の愛を求めて彼女は剣を振るう
自分が忌子でなければ…次第にそう彼女は想うようになっていく

―その日はいつもより穏やかな日だった
彼女が町に巡察にいった時の事
町角の奥で1人の子供が泣いていた

彼女はその子が気になり、先に隊だけを巡察へ行かせた
どうやらその子供は誰かとはぐれたらしい
彼女はこれも仕事の一つだと思い
その子供と一緒に探し人を探すことにした

けれど…

いくら探せども、中々探し人は見つからない
不安になったのだろう子供はまた泣き出してしまった
どうしたものかと彼女は悩む

するとそこに深いフードをかぶった青年が現れた
その姿を見た子供はその青年に嬉しそうに駆け寄った
どうやらこの青年がこの子供がはぐれた探し人だったようだ

無事に見つかって良かったと、彼女は安堵した
その青年はお礼がしたいと言い、彼女は
仕事だからとそれを断ろうとする

しかし、子供の目には逆らえず、仕方なく
彼女はそのお礼を受ける事にした

しばらく町並みを歩いていると…

いつの間にか町外れに出ていたかと思いきや
青年は何処かにゲートを開き始めた

そのゲートをくぐるとそこにはたくさんの草花が咲き誇っており
その中にぽつんと古びた小屋があった

青年と子供はそこへ駆け出していく
それは、まるで――

かつての幸せだった頃を見ているかのように

青年が手に草花で作った花冠を持って戻ってきた
お礼に、と芳しい香りのする花冠を彼女は受け取った
一瞬、戸惑いつつもどこか懐かしいような香りに顔がほころぶ

そろそろ隊に戻ると言う彼女を青年は送ろ
うとするが
大丈夫だと、1人帰っていった

その後姿に何かを感じながら、夕刻が訪れた

―――――――――――――――――――――――――――

―しばらくして仲間達がどうやら情報を手に入れて
戻ってきたようだ

―もうすぐ母親の仇を討つ事ができる―

この青年こそ、彼女の双子の兄だったのだ

そして青年は知る事になる
双子の妹が父親の騎士団に居る事を
…今では父親の駒として剣を振るっている事も

青年は愕然とした
そして、父親への憎しみが実の双子の妹にも向けられる事となる

―――――――――――――――――――――――

―そして、幾度目かの双月の光が、それを照らしだした
反乱軍と騎士団の戦争が始まったのだ

青年は筆頭となり騎士団の矢雨の中父親の元へ
双子の片割の元へ斬り進む

忌子として生まれた双子の対立である

兄の存在を察知した妹はその場へ駆け急いだ

反乱軍の猛攻の中護衛が倒れようと
彼女は剣を振るう

そして双子は最悪の形で再開を果たした
擦れあう鎧の音、交わる剣の音…双子の間に言葉は無かった

兄は復讐を…妹は得られぬ愛を

その戦いは壮絶なるものとなり、地は赤き血色に染まった

―――――――――――――――――――

そして…ついに戦争の終焉が訪れた

兄は赤く染まった剣を振りかざし
妹はそれを微笑みながら受け止める

     兄は妹を討った

――――――――――――――――――

あたりが静まる頃
騎士団は反乱軍によって、壊滅させられた
兄は復讐を果たしたのだった

ついに父親を自らの手で討ち果たした

なのに、あの妹の顔が忘れられない
念願の復讐を果たしたはずなのに

あの時の妹の…笑顔が忘れられなかった

―やがて―
青年は独り荒れた荒野を走る

そしてたどり着いた先はあのアンブラの里

忘れられない理由を青年は確かめる為に
その身を黒き泉に染めた……

【‡彼がNecromancer になった理由‡】  End


双子




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